EARTの激安ヘッドレスギターの詳しい仕様と使ってみた感想。ストランドバーグとの違いとブリッジの調整方法

ずっとAmazonで気になっていたEARTというメーカーのヘッドレスギターを購入したのですが、このギターについての詳細や日本語のレビューがほとんど無かったので詳しい紹介と、特殊なブリッジのチューニングや調整の仕方を解説しようと思います。

買ってみた感想を先にいうと、ちょっと手を入れる必要性を感じています。
ただ、見た目がカッコいいので、ヘッドレスのかっこいいギターを求めている方にとっては安いのでいいかもしれません。

ただこれから書く注意点などを理解した上で購入したほうがいいと思います。

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EARTのヘッドレスギターとは?

購入したのはこちらのギターで、2021/6/10現在で33,800円という価格で販売されているヘッドレスギターです。

ヘッドレスギターといえば最近ではストランドバーグが人気で有名ですが、見た目的にもかなり意識して作られているように思いました。

実際にストランドバーグも弾かせてもらったことがあるので、その比較も後で書いてみます。

EARTというメーカーで販売されているようで、同じヘッドレスギターではアームが付いたモデルもあります。

価格はどちらも同じ33,800円です。

しかし、これにプラスでお金がかかるので注意が必要です。
それについては後で書きます。

このギターの商品ページに書かれている詳細がこちら。

炭化アフリカレッドウッドシロフォンボディ、「C」カーブ、ポリッシュ、ポリッシュされた、快適な5ピースのメイプルとレッドウッドシロフォンのネック。
インドのローズウッド指板、特別な職人技の混合アーク(9.5-14)、24グレードの高酸素品質のシルク、クラウンは丸みを帯び、手を傷つけません。
有効な弦長648mm、アンチドロップ3リングスナップ出力インターフェイス、Alpha 500Kポテンショメーター。
Class57は、ダブルおよびダブルピックアップを閉じ、ヘッドレスブリッジの特別な付属品を修正しました。
American Spitz 223Jコンデンサ、従来の標準仕様の1046ストリング。

説明 仕様: フレット:24フレット ボディウッド:炭化アフリカレッドウッド木琴 指板の半径:16インチ(400mm) 指板材:インディアンローズウッド、ミックスアーク(9.5-14) 総重量:約6.6Ib これは本当にコレクションに値する芸術生活の本当の傑作です。純粋な自然の木目はマスターの色で装飾され、自然な立体画像を構成します。 特別なプロセスと時間乾燥処理の後、製品はより均一で完全で透明な色調に達しました。絶妙なメイプル単板を使用。インドのローズウッド指板、硬い質感、変形しにくい。スムーズにプレイしながら安定性を高める保証付き。

機械翻訳で正直良くわかりませんね。

一つずつ実際に確認した物と比較してスペックをわかりやすく書きたいと思います。

EARTヘッドレスギターの実際のスペック

購入の決め手になったスペックがありますので先にそれを紹介します。

EARTのギターを見ていた時にこのギターを見つけました。

このギターだけ商品名にステンレススチールフレットとあったので、気になって問い合わせてみました。

Q:商品名にステンレススチールフレットとあるのがこのパープルだけですが、他の色のフレットは違うのでしょうか?

A:こんにちは、当社のカラー製品はすべてステンレスフレット、安心して購入できます。

このように、機械翻訳の返信が来たのですが、どうやらEARTのギターは全てステンレスフレットになっているようです。

フレット:スレンレスフレット

次からは商品説明の順に実際の写真と比較しながら説明していきます。

炭化アフリカレッドウッドシロフォンボディ、「C」カーブ、ポリッシュ、ポリッシュされた、快適な5ピースのメイプルとレッドウッドシロフォンのネック。

これはボディとネックの木材について書かれているのだと思います。

ボディ材は炭化アフリカレッドウッドシロフォンボディ

写真はこれです。

ストランドバーグは超軽量でトップ材とバック材を合わせたホローボディですが、このEARTのヘッドレスギターは表面は木材の凹凸がそのままあり、一枚板のソリッドボディです。

重いです。全体で3Kgあります。
感覚としてはマホガニーのギターを持っている感覚です。

木材図鑑で炭化アフリカレッドウッドという木材を調べましたがよくわかりません。レッドウッドはアメリカの木材のようでアフリカの木材としては同じ名称のものはありませんでしたのでよくわかりませんでした。

木材図鑑
https://wp1.fuchu.jp/~kagu/mokuzai/59.htm

ボディ材は重くて木肌の粗い木材です。

塗装はしっかりしていて剥がれやすさは感じません。
きわめて普通です。

ネックについて「「C」カーブ、ポリッシュ、ポリッシュされた、快適な5ピースのメイプルとレッドウッドシロフォンのネック。」

とあります。

たしかにメイプルとボディと同じ材の5ピースのネックです。

シェイプは普通の薄型のUシェイプの感覚で各部を測定しました。
おおよその数字です。

ナット幅 41mm
24F幅 57mm

1F厚さ 21mm
12F厚さ 21mm

ネックジョイント ボルトオン

次の文言、
「インドのローズウッド指板、特別な職人技の混合アーク(9.5-14)、24グレードの高酸素品質のシルク、クラウンは丸みを帯び、手を傷つけません。有効な弦長648mm」

指板はインディアンローズウッドとあります。

ローズウッドよりも黒っぽい感じです。

質感はローズウッドとあまり変わらない感じです。

24フレットでインレイはドットです。

自分としてはインレイはサイドのポジションマークがあればいらないと思っていて、あまり好きではないので、今後目立たない色の素材に変える予定です。

フレット数 24F
スケール 648mm

指板のR 400mm

この文言、
「Class57は、ダブルおよびダブルピックアップを閉じ、ヘッドレスブリッジの特別な付属品を修正しました。」

Class57というのはピックアップのことかと思いますが、それ以外の文言は不明でした。

カバードタイプのハムバッカーです。

鳴らしてみた感じだと、フラットで無難なサウンドといった印象。

ボディ材のせいか音像がボヤケた感じなのでピックアップは今後、変更してみる予定です。

次の文言は

アンチドロップ3リングスナップ出力インターフェイス、Alpha 500Kポテンショメーター。

「American Spitz 223Jコンデンサ」

こういう見えないところの処理に雑さがありますね(汗

ボリューム、トーン共にAlpha製のボリュームが使われています。
コンデンサはAmerican Spitz製とのことですが、よく安いギターに使われているふつうのコンデンサです。

セレクターは不明ですが、3Wayでした。

また通常はノイズ対策として導電塗料が塗られているのですが、ありません。

大昔にサウンドハウスの格安ギターPlayTechのギターを買ったときも無かったので、格安ギターは塗られてないのかも。

しかも導電塗料塗られてないのにボディにグランド(アース)がネジ止めされているのはなんでだ???

このキャビティ内も導電塗料を塗って、全て一新するつもりです。

アウトプットジャックはここにあります。

※暗かったので画像補正しています。

L字プラグだとプレイ時に足に当たるのでストレートプラグのシールドがいいと思います。

従来の標準仕様の1046ストリング。

については、張られている弦が、10-46ということだと思います。

計測はしてませんが、弾いた感じそのとおりだと思います。

ということでEARTのヘッドレスギターのスペックのまとめです。

EARTヘッドレスギター

ボディ:炭化アフリカレッドウッドシロフォンボディ
マホガニーのように重い。ソリッドボディ。

ネック:メイプルとボディと同じ材の5ピースのネック
ナット幅 41mm
24F幅 57mm
1F厚さ 21mm
12F厚さ 21mm
ネックジョイント ボルトオン

指板:インディアンローズウッド
フレット数 24F
フレット:スレンレスフレット
スケール 648mm
指板のR 400mm

ピックアップ:Class57 2ハムバッカー

1ボリューム、1トーン、3Wayスイッチ

総重量:約6.6Ib(およそ3kg)

デフォルト弦:10-46

付属品:ブリッジ用の各種六角レンチ、トラスロッド調整用の金属棒

※説明書・ソフトケースはありません。

EARTヘッドレスギターの弦交換、チューニング、ブリッジ調整のしかた。

このEARTのヘッドレスギターのブリッジはちょっと普通とは違う設計なので、その使い方を書いてみたいと思います。

弦交換とチューニング

弦交換をする時に弦のボールエンドはヘッド側に引っ掛けるようになってます。

このように、ここはとてもかんたんです。

そしてブリッジの写真がこちら

わかりやすいように番号を付けて各部の解説をします。

今回は3弦の場合について書きますので、他の弦も同様にすればいいだけです。

①の部分が一般的なギターのペグの部分になります。

この①のネジを回すとその左隣りの金色のリールが回転して弦を巻き取るようになってます。

この金色のリールには、通常のペグのようにポールに穴が空いているので、そこに弦を通して巻いていくことになります。

①のネジは弦にテンションがかかっていないと手でも回りますが、テンションがかかってくると手では回りません。1弦や6弦はつまめる範囲が広いのでなんとか回りますが、2弦-5弦は無理です。

そこで④の部分にこのネジを回すためのクランクが磁石で付いています。

これをつまんで取るのも大変ですが、これを使うと、

このように①のネジに取り付けて簡単に回ります。

毎回チューニングをする時にこのクランクが必要です。

このクランクの持ち手の部分が埋まるように収納されるので、取り出す時に持ち替える必要があるので、ここはわずらわしいところです。

収納時は磁石でしっかり固定されているので、激しい演奏をしても飛んでいくことは無さそうですが、これを無くしたら普通の六角レンチを使うことになるので大変だと思います。

オクターブ調整

オクターブ調整には弦の下に隠れている③のネジを緩めて調整できます。

付属の六角レンチでできます。

これは一般的なギターと変わらない作業で、③のネジを緩めるとその左隣りの弦を支えるブリッジが前後に動くのでそれで調整します。

デフォルトの位置で特に問題は無かったです。

弦高調整

このEARTのブリッジはこの弦高調整は普通のブリッジとはかなり違うので手間取りました。

初期設定が高めで設定されているので、多くの場合は下げる作業が必要になると思います。

②の部分にネジが2本あります。

写真で見て上のネジが弦高調整のネジ、下のネジがその固定用のネジです。

まず②の下のネジを緩めて、弦高調整出来るようにします。

そしたら上のネジを締めると左隣りの弦を支えるブリッジ部分が回りながら弦高は上がり、緩めると下がっていきます。
弦高を下げるときにはブリッジ部分に少し力を少し加えないと下がりません。

なので、一旦低めに設定して徐々に上げていく方向で調整するほうがやりやすいように感じました。

上のネジで弦高調整が済んだら、下のネジを締めてその弦高を固定します。

毎回やる作業ではないですが、ちょっと面倒な仕組みになっています。

EARTのヘッドレスギターとストランドバーグとの違い

ストランドバーグ
https://www.musicland.co.jp/content/strandberg-guitars/

ヘッドレスギターとしてちょっと前から人気になったストランドバーグとEARTのヘッドレスギターはどこがどう違うでしょうか。

ストランドバーグは持っているわけではないのですが、以前持っている方とスタジオに入って弾かせてもらったことがあったので思い出しながら比較してみます。

まず、重量がストランドバーグは圧倒的に軽いです。

軽量ギターのYAMAHA RGX A2を持っていますが、それがギターとしては軽量で2.5kgなのですが、それよりも圧倒的に軽かった印象です。

それに比べ、EARTのヘッドレスギターは重いです。

実測で3kgでしたが、見た目が小ぶりなのに対してなので余計に重く感じます。

もともとIbanezのマホガニーのギターをメインでバンド活動していたこともあったのですが、普段、練習する時には軽いほうが絶対に手を伸ばしやすいです。

それで練習用に買ったのがRGXA2なのですが。
ストランドバーグはそれ以上に軽いようで、実際の重量は見つけられませんでしたが、重さを感じないような設計をされているように感じました。

またネックにも大きな違いがあります。EARTのヘッドレスギターは一般的に使われている形状のネックですが、ストランドバーグはEndurNeckという台形のような変わった形状をしていて、握った感じがとても細くまた、どのポジションも握りやすいように特別な形状をしています。

これはプレイヤーのためのこだわりを感じる部分だと思います。

そのため弾きやすさについてはEARTのヘッドレスギターに比べ、ストランドバーグの方が圧倒的です。

さすがといった感じですね。

また、EARTのヘッドレスギターはストランドバーグに比べヘッド部分が分厚くなってます。

そのため、クリップチューナーを挟むのはかなりギリギリです。

PolyTune Clipを挟んでみましたが、全開でギリギリです。

クリップチューナーの物によっては挟めません。

PolyTune Clipもギリギリでしっかり固定できている感じではないので別の方法を考え中です。

ストランドバーグとEARTのヘッドレスギターの肝心の音の違いについてですが、

ストランドバーグはものすごく軽いのに、パワフルで濃密なサウンドだったのを覚えています。

それに比べEARTのヘッドレスギターは、パワフルさはありますが、若干曇ったようなようなサウンドで、何かしらの改善が必要ですが、20万円を超えるギターと比べたらしょうがないですね。

3,4万円のギターとしてはまぁまぁありなのかなぁと思います。

安いギターでも大当たりのギターがあったり、10万円でもアレ?って思うギターがあるので、そこは難しいところですね。

EARTのヘッドレスギターは何日で届いた?

2021/6/3にAmazonで注文しました。

注文時点では到着予定が6/14-23となっていました。

EARTのヘッドレスギターは中国から発送されて、2021/6/8には受け取れました。

予定よりも大幅に早く受け取れました。

国際便の状況に依るものと思います。

EARTのヘッドレスギターを買うときの注意点

EARTのヘッドレスギターはAmazonで33,800円と格安で購入できます。

しかし、他にもかかる費用があります。

EARTのヘッドレスギターは中国から国際便のDHLで発送されました。

そして日本に届いたときにDHLからSMSがきました。

輸入関税・消費税のお支払いが必要です。

楽器には関税はかからないですが、輸入消費税がかかり、またその手数料が取られました。

その額が2800円。

DHLから佐川急便に商品が引き渡されて、佐川急便の代引として現金で支払いましたが、現地配送業者引き渡し前ならDHLでクレジット決済も可能なようです。

ということで、EARTのヘッドレスギターをAmazonで購入する場合、商品代金とは別に輸入消費税と決済手数料を取られるということを知っておいたほうがいいと思います。

EARTのヘッドレスギターは買いなのか?

EARTのヘッドレスギターを買ってしばらく弾いてみました。

まず初心者の方で、ストランドバーグみたいな形のかっこいいギターが欲しい!
そういう人にとってはいいと思います。

見た目はモチベーションを保つためにも大事だと思います。

どのギターで始めるにしても結局は慣れなので、これに慣れてしまえばいいと思いますが、一般的なギターと仕組みが違うということは知っておいたほうがいいと思います。

ギターの良し悪しが解る人にとっては、良くないと判断されると思います。

構造上のめんどくささと、どうしてもストランドバーグと比較されて悪く評価されてもしょうがないと思います。

でも33,800円という値段を見ると、まぁまぁいいと思うので、ギターを自分でカスタムできる人にとっての素材としてはいいんじゃないかと思います。

今後のカスタム予定としては

導電塗料
コンデンサー交換
ピックアップ交換
ポジションマーク交換

ちょっとずつやるかもしれないし、一気にやっちゃうかもしれません。

この記事も音を録って動画にしようと思いますし、カスタムについても、比較できるように動画にしようと思っています。

10年ぶりくらいにギターを買ったのでEARTのヘッドレスギターのカスタムを楽しんでみようと思います。

それではまた次の記事でお会いしましょう^^

過去記事:エレキギターのシールドとバッファーとインピーダンスのお話

 

この記事に関する動画

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